高齢者の膝の痛みはなぜ?整骨院が原因と対策を徹底解説!

高齢者の膝の痛みは、多くの方が抱える深刻な悩みです。なぜ膝が痛むのか、その原因がわからず不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、変形性膝関節症や加齢による筋力低下、半月板損傷などが主な原因として挙げられます。この記事では、高齢者の膝の痛みがなぜ起こるのかを徹底的に解説し、整骨院での専門的なアプローチや、ご自宅でできる効果的な対策までを詳しくご紹介します。あなたの膝の痛みを和らげ、活動的な毎日を取り戻すための具体的なヒントが見つかります。

1. 高齢者の膝の痛み その悩み 整骨院が解決します

年齢を重ねるにつれて、膝の痛みは多くの高齢者の方々にとって避けて通れない深刻な悩みとなりがちです。立ち上がる時、歩く時、階段を上り下りする時など、日常のあらゆる動作で感じる膝の痛みは、活動範囲を狭め、趣味や外出を諦めてしまう原因にもなりかねません。

「これも歳のせいだから仕方ない」「もう治らない」と諦めてはいませんか。しかし、膝の痛みは単なる加齢現象と片付けられるものではなく、適切な原因究明と対策によって改善が期待できるものです。

当整骨院では、そのような高齢者の膝の痛みに真摯に向き合い、お一人おひとりの症状や生活習慣に合わせたオーダーメイドのケアを提供しています。膝の痛みがなぜ起こるのか、その根本的な原因を丁寧に探り、痛みの緩和だけでなく、再発予防や活動的な生活を取り戻すためのサポートをいたします。

この章では、高齢者の膝の痛みがもたらす具体的な悩みと、整骨院がどのようにその解決をサポートできるのかについて、詳しく解説してまいります。膝の痛みでお悩みの方に、希望の光を届けることが私たちの願いです。

2. 高齢者の膝の痛み なぜ起こる?主な原因を徹底解説

高齢者の膝の痛みは、日常生活に大きな影響を及ぼし、外出を億劫にさせたり、活動範囲を狭めたりすることがあります。なぜ高齢になると膝の痛みが起こりやすくなるのでしょうか。その原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。ここでは、主な原因とそのメカニズムについて詳しく解説いたします。

2.1 変形性膝関節症が最も多い理由

高齢者の膝の痛みで最も多く見られるのが、変形性膝関節症です。これは、膝関節の軟骨がすり減り、関節が変形していくことで痛みが生じる病気です。初期の段階では、立ち上がりや歩き始めに痛みを感じることが多く、進行すると安静時にも痛みを感じるようになります。

2.1.1 軟骨のすり減りと骨の変形

膝関節は、大腿骨と脛骨、膝蓋骨の3つの骨から構成されており、骨の表面は関節軟骨という滑らかで弾力性のある組織で覆われています。この軟骨は、骨同士が直接ぶつかるのを防ぎ、衝撃を吸収するクッションのような役割を果たしています。しかし、加齢や長年の使用、体重の増加などにより、この軟骨が徐々にすり減っていきます。

軟骨がすり減ると、骨同士が直接こすれ合うようになり、その摩擦によって炎症が起こり、痛みを引き起こします。さらに、軟骨が失われた部分では、関節の安定性が損なわれ、骨が不自然に増殖して骨棘(こつきょく)と呼ばれる突起ができることがあります。この骨棘が周囲の組織を刺激したり、関節の動きを妨げたりすることで、さらに痛みが強くなり、関節の可動域が制限されてしまうのです。

2.1.2 O脚やX脚との関係性

膝の形状、特にO脚(内反膝)やX脚(外反膝)といったアライメント(骨の配列)の異常は、変形性膝関節症の進行に大きく関与しています。O脚は、膝が外側に湾曲し、膝の内側に体重の負担が集中する状態です。これにより、膝の内側の軟骨がすり減りやすくなり、変形性膝関節症が悪化しやすい傾向があります。

一方、X脚は膝が内側に湾曲し、膝の外側に負担が集中する状態です。O脚ほど多くはありませんが、X脚も同様に、特定の部位に過度な負担がかかることで軟骨のすり減りを加速させ、膝の痛みを引き起こす原因となります。これらのアライメントの異常は、生まれつきの骨格の他に、長年の生活習慣や姿勢、筋力のアンバランスなどによっても生じることがあります。

2.2 半月板損傷も高齢者の膝の痛みの原因に

半月板は、膝関節の大腿骨と脛骨の間にあるC字型の軟骨組織で、膝への衝撃を吸収したり、関節を安定させたりする重要な役割を担っています。若い世代ではスポーツなどによる強い外力で損傷することが多いですが、高齢者の場合、加齢による半月板の変性が進むことで、わずかなひねりや立ち座りの動作など、日常生活の些細なきっかけでも損傷しやすくなります。

半月板が損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に引っかかり感や痛みが現れたり、膝に水が溜まったりすることがあります。また、損傷した半月板が関節の動きを妨げることで、膝が完全に伸びきらない、あるいは曲げきれないといった症状が出ることがあります。変形性膝関節症と半月板損傷は併発することも多く、痛みをさらに複雑にすることがあります。

2.3 加齢による筋力低下と姿勢の変化

膝関節は、周囲の筋肉によって支えられています。特に、太ももの前側にある大腿四頭筋や、太ももの裏側にあるハムストリングス、お尻の筋肉などは、膝の安定性や動きに深く関わっています。しかし、加齢とともにこれらの筋力は自然と低下していきます。

筋力が低下すると、膝関節にかかる負担を筋肉で吸収しきれなくなり、関節自体に直接的なストレスがかかりやすくなります。これにより、膝の痛みが発生しやすくなるだけでなく、膝の不安定感を覚えることもあります。また、筋力低下は姿勢の変化にもつながります。例えば、体幹の筋力が弱まることで猫背になったり、前かがみの姿勢になったりすると、膝への負担がさらに増大し、痛みを悪化させる原因となることがあります。

2.4 その他の原因と見分け方

膝の痛みは、変形性膝関節症や半月板損傷、筋力低下以外にも、さまざまな原因で起こることがあります。痛みの性質や発生部位、伴う症状などから、ある程度の見分けがつく場合があります。

主な原因 特徴的な症状
関節の炎症性疾患 複数の関節に左右対称性の痛みや腫れ、朝のこわばりなどが現れることがあります。
特定の部位の炎症(滑膜炎、鵞足炎、膝蓋腱炎など) 膝の特定の場所に圧痛や運動時の痛みを感じることが多く、腫れを伴う場合もあります。
神経性の痛み 腰から足にかけての神経の圧迫などにより、膝の周辺に痛みやしびれを感じることがあります。
血行不良 冷えや血行の悪さから、膝の関節が重く感じたり、痛みが悪化したりすることがあります。

これらの原因は、それぞれ異なるアプローチが必要となる場合があります。ご自身の膝の痛みがどのような種類なのか、どの部位に痛みがあるのかを把握することで、適切な対策を見つける第一歩となります。自己判断が難しい場合は、専門家である整骨院にご相談いただくことをお勧めします。

3. 高齢者の膝の痛みを和らげる 整骨院での施術とアプローチ

高齢者の膝の痛みは、日常生活に大きな支障をきたし、生活の質を低下させてしまうことがあります。整骨院では、単に痛みを一時的に和らげるだけでなく、痛みの根本原因にアプローチし、再発しにくい体づくりをサポートすることを目指しています。ここでは、整骨院がどのように高齢者の膝の痛みと向き合い、改善へと導いていくのか、具体的な施術とアプローチについて詳しく解説いたします。

3.1 整骨院が行う膝の痛みの評価と診断

整骨院では、まず患者様一人ひとりの状態を詳細に把握することから始めます。丁寧なカウンセリングと専門的な検査を通じて、膝の痛みの本当の原因を見極めることが、適切な施術計画を立てる上で非常に重要です。

具体的な評価と診断の流れは以下のようになります。

  • 問診: 痛みの始まり、場所、性質、増悪・寛解因子、既往歴、生活習慣など、詳しくお伺いします。
  • 視診: 膝の腫れ、赤み、変形、歩行時の姿勢や動作、O脚・X脚の有無などを目視で確認します。
  • 触診: 膝関節周囲の筋肉の緊張、圧痛点、熱感、関節の不安定性などを手で触れて確認します。
  • 可動域検査: 膝の曲げ伸ばしの範囲や、痛みが生じる角度を測定し、関節の動きの制限を評価します。
  • 筋力検査: 膝を支える太ももやふくらはぎの筋肉の筋力を評価し、筋力低下の有無やバランスを確認します。
  • 姿勢分析・動作分析: 全身の姿勢や、立ち上がり、歩行などの動作パターンを分析し、膝への負担につながる要因を探ります。

これらの評価を通じて、膝の痛みがどこから来ているのか、どのような状態にあるのかを総合的に判断し、患者様にご説明いたします。

3.2 手技療法や物理療法による痛みの緩和

痛みが強い時期には、まずその痛みを和らげることが重要です。整骨院では、手技療法と物理療法を組み合わせることで、膝の痛みを軽減し、関節の機能回復を促します

3.2.1 手技療法によるアプローチ

手技療法は、施術者の手を使って直接体にアプローチする施術です。膝関節周囲の筋肉や靭帯の状態を細かく感じ取りながら、適切な圧や動きで調整を行います。

施術の種類 主な目的と効果
筋肉調整(マッサージ) 膝周りや太もも、ふくらはぎなどの筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。これにより、痛みの原因となる筋肉のこわばりや疲労を軽減します。
関節モビライゼーション 硬くなった関節の動きを改善し、可動域を広げます。膝関節の動きを滑らかにすることで、痛みを伴う動作を改善します。
ストレッチング 短縮した筋肉や靭帯をゆっくりと伸ばし、柔軟性を高めます。これにより、関節への負担を減らし、姿勢の改善にもつながります。

これらの手技療法により、痛みの緩和だけでなく、膝関節の機能改善や自然治癒力の向上を目指します。

3.2.2 物理療法によるアプローチ

物理療法は、電気や熱、超音波などの物理的なエネルギーを用いて、痛みの緩和や組織の回復を促す施術です。手技療法と併用することで、より効果的な改善が期待できます。

施術の種類 主な目的と効果
温熱療法 患部を温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減します。リラックス効果も期待できます。
電気療法 微弱な電流を流すことで、痛みの神経伝達を抑制したり、筋肉の収縮を促して筋力回復をサポートしたりします。
超音波療法 高周波の音波を体に当てることで、深部の組織に微細な振動を与え、血行促進や組織の修復を促します。

患者様の状態や痛みの種類に合わせて、最適な物理療法を選択し、痛みの早期緩和と回復をサポートいたします。

3.3 運動療法やストレッチで根本改善を目指す

痛みが和らいだら、次に膝の痛みの根本的な改善と再発予防のために、運動療法やストレッチが非常に重要になります。整骨院では、患者様一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドのプログラムを作成し、指導いたします。

3.3.1 運動療法による筋力強化と安定性向上

膝の痛みの原因の一つに、膝を支える筋肉の衰えがあります。特に高齢者の場合、加齢による筋力低下が顕著になるため、適切な運動療法で筋力を強化することが不可欠です。

  • 大腿四頭筋の強化: 太ももの前側の筋肉は、膝を安定させる上で最も重要な筋肉の一つです。座って膝を伸ばす運動や、軽く膝を曲げるスクワットなどで鍛えます。
  • ハムストリングスの強化: 太ももの裏側の筋肉も、膝の安定性に関与します。軽い負荷でのレッグカールなどが有効です。
  • 殿筋群の強化: お尻の筋肉は、股関節の安定性を高め、膝への負担を軽減します。横向きに寝て足を上げる運動や、ブリッジ運動などが効果的です。
  • 体幹トレーニング: 体の軸となる体幹を鍛えることで、全身のバランスが向上し、歩行時の膝への負担を減らすことができます。

これらの運動は、膝関節の安定性を高め、衝撃吸収能力を向上させることで、痛みの軽減と予防につながります。無理のない範囲で、正しいフォームで行うことが大切です。

3.3.2 ストレッチによる柔軟性改善と可動域拡大

筋肉が硬くなると、関節の動きが悪くなり、膝に余計な負担がかかります。ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げるために重要です。

  • 大腿四頭筋のストレッチ: 膝を曲げてかかとをお尻に近づけるストレッチなど、太ももの前側をゆっくりと伸ばします。
  • ハムストリングスのストレッチ: 座ってつま先を掴む、またはタオルを使って足を伸ばすなど、太ももの裏側を伸ばします。
  • ふくらはぎのストレッチ: 壁に手をついて、片足を後ろに引いてふくらはぎを伸ばすなど、アキレス腱からふくらはぎにかけての柔軟性を高めます。

ストレッチは、血行促進効果もあり、筋肉の回復を促します。痛みを感じない範囲で、呼吸を意識しながらゆっくりと行うことがポイントです。

整骨院では、これらの運動療法やストレッチを、患者様の体力や痛みの程度に合わせて丁寧に指導し、ご自宅でも継続できるようサポートいたします。

3.4 生活習慣指導と再発予防のポイント

膝の痛みの改善と再発予防には、施術だけでなく、日常生活での工夫も非常に重要です。整骨院では、膝に負担をかけない生活習慣や動作について、具体的なアドバイスを行います。

  • 正しい姿勢と歩き方: 膝に負担がかかりにくい立ち方、座り方、そして重心を意識した歩き方について指導します。猫背や反り腰などの姿勢の改善も、膝への負担軽減につながります。
  • 動作の工夫: 階段の上り下り、重いものを持つ際の注意点、床からの立ち上がり方など、日常生活の中で膝に負担をかけやすい動作について、負担の少ない方法をお伝えします。
  • 体重管理のアドバイス: 過体重は膝への負担を増大させる大きな要因です。無理のない範囲での体重管理について、栄養面なども含めてアドバイスを行うことがあります。
  • 適切な休息と睡眠: 体の回復には十分な休息が必要です。質の良い睡眠をとることで、組織の修復や疲労回復を促します。
  • サポーターやインソールの活用: 必要に応じて、膝をサポートするサポーターや、足裏のバランスを整えるインソールの適切な選び方や使い方についてアドバイスします。
  • 定期的なメンテナンス: 症状が改善した後も、定期的に整骨院で体の状態をチェックし、メンテナンスを行うことで、痛みの再発を防ぎ、健康な状態を維持することにつながります。

これらの生活習慣指導は、患者様ご自身が主体的に膝の健康を維持していくための大切な要素です。整骨院は、そのための知識と方法を提供し、継続的なサポートを行います。

4. 自宅でできる高齢者の膝の痛み対策と予防法

整骨院での専門的なケアに加えて、ご自宅でできる膝の痛みの対策と予防法を知ることは、快適な日常生活を送る上で非常に重要です。日々の少しの心がけが、膝の健康を守り、痛みの軽減につながります。

4.1 膝に負担をかけない正しい歩き方と姿勢

高齢者の膝の痛みは、長年の歩き方や姿勢の癖が影響していることが少なくありません。膝への負担を最小限に抑える歩き方と姿勢を意識することで、痛みの悪化を防ぎ、予防にもつながります。

4.1.1 正しい歩き方のポイント

  • かかとから着地し、つま先で地面を蹴る
    足の裏全体で着地するのではなく、まずかかとから優しく地面に触れ、重心を前に移動させながらつま先でしっかりと地面を蹴り出すように意識してください。これにより、足裏全体で衝撃を分散し、膝への直接的な負担を和らげることができます。
  • 膝を伸ばしすぎず、軽く曲げる
    歩く際に膝を完全に伸ばしきると、関節に大きな衝撃がかかります。常に膝を軽く緩めた状態で歩くことを意識すると、衝撃吸収性が高まります。
  • 歩幅は小さめに、ゆっくりと
    大きな歩幅で速く歩くと、膝への負担が増します。特に痛みが気になる時は、歩幅を小さくし、ゆっくりと安定したペースで歩くことを心がけましょう。
  • 腕を自然に振る
    腕を前後に自然に振ることで、体全体のバランスが取りやすくなり、歩行が安定します。これにより、膝への片寄った負担を軽減できます。

4.1.2 正しい姿勢のポイント

  • 背筋を伸ばし、顎を軽く引く
    猫背になると、重心が前方に偏り、膝に余計な負担がかかります。背筋を伸ばし、視線をまっすぐ前方に向け、顎を軽く引くことで、体の軸が安定しやすくなります。
  • お腹を意識して引き締める
    体幹の筋肉を使うことで、姿勢が安定し、膝への負担を軽減できます。お腹を軽く引き締めるように意識してみましょう。
  • 重心を足裏全体で支える
    片足に重心が偏らないよう、足裏全体で均等に体重を支える意識を持つことが大切です。特に、かかととつま先、そして足の外側と内側にバランス良く体重を乗せることを意識してください。

4.2 無理なく続けられる簡単ストレッチと筋力トレーニング

膝の痛みを和らげ、再発を防ぐためには、膝周りの筋肉を柔軟にし、適度に鍛えることが大切です。しかし、無理は禁物です。ご自身の体調に合わせて、痛みを感じない範囲で、毎日少しずつ続けることが重要になります。

4.2.1 簡単ストレッチ

膝周りの筋肉を柔らかくすることで、関節の可動域が広がり、負担が軽減されます。

ストレッチの種類 目的 やり方
太ももの裏(ハムストリングス) 膝を曲げる筋肉の柔軟性向上 椅子に座り、片足を前に伸ばしてかかとを床につけます。つま先を天井に向け、背筋を伸ばしたままゆっくりと上体を前に倒し、太ももの裏が伸びているのを感じます。20~30秒キープし、反対の足も同様に行います。
太ももの前(大腿四頭筋) 膝を伸ばす筋肉の柔軟性向上 壁や椅子に手をついて体を支え、片足の足首を手で持ち、かかとをお尻に近づけるようにゆっくりと引き寄せます。太ももの前が伸びているのを感じます。20~30秒キープし、反対の足も同様に行います。バランスが取りにくい場合は無理をしないでください。
ふくらはぎ 足首の柔軟性向上と血行促進 壁に手をついて立ち、片足を一歩後ろに引きます。後ろ足のかかとを床につけたまま、前足の膝を曲げて壁に体を近づけていきます。ふくらはぎが伸びているのを感じます。20~30秒キープし、反対の足も同様に行います。

4.2.2 簡単筋力トレーニング

膝を支える筋肉を強化することで、関節の安定性が増し、負担が軽減されます。

トレーニングの種類 目的 やり方
椅子に座って膝伸ばし(大腿四頭筋) 太ももの前の筋肉強化 椅子に深く座り、背筋を伸ばします。片方の膝をゆっくりと伸ばし、つま先を天井に向けます。太ももの前に力を入れているのを感じながら、数秒キープし、ゆっくりと下ろします。左右それぞれ10回程度繰り返します。
かかと上げ(ふくらはぎ) ふくらはぎの筋肉強化とバランス能力向上 壁や椅子の背もたれに手をついて体を支え、両足のかかとをゆっくりと持ち上げ、つま先立ちになります。数秒キープし、ゆっくりとかかとを下ろします。10回程度繰り返します。
浅いスクワット(大腿四頭筋、お尻) 膝周りとお尻の筋肉強化 椅子の前に立ち、椅子に座るようにゆっくりと腰を下ろします。膝がつま先よりも前に出ないように注意し、太ももが床と平行になる手前で止め、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。椅子に手をついたり、完全に座ってから立ち上がったりしても構いません。5~10回程度繰り返します。痛みを感じる場合は無理をしないでください。

これらの運動は、痛みを感じたらすぐに中止し、無理のない範囲で行うことが大切です。また、運動中は呼吸を止めず、ゆっくりと深い呼吸を意識してください。

4.3 サポーターやインソールの活用方法

自宅でのセルフケアとして、サポーターやインソールを適切に活用することも、膝の痛みを和らげる有効な手段です。これらは膝への負担を軽減し、関節の安定性を高める役割を果たします。

4.3.1 膝サポーターの活用

  • 役割と効果
    膝サポーターは、膝関節を適度に圧迫・固定することで、関節の安定性を高め、ぐらつきを抑えます。また、保温効果により血行を促進し、痛みを和らげる効果も期待できます。特に、歩行時や立ち仕事など、膝に負担がかかりやすい場面での使用がおすすめです。
  • 選び方のポイント
    ご自身の膝のサイズに合ったものを選ぶことが重要です。きつすぎると血行を妨げ、緩すぎると効果が薄れます。素材や通気性も確認し、長時間着用しても快適なものを選びましょう。どのようなタイプがご自身に合うか迷う場合は、整骨院で相談してみるのも良いでしょう。

4.3.2 インソールの活用

  • 役割と効果
    インソール(中敷き)は、足裏のアーチを適切にサポートし、足全体のバランスを整えることで、膝への負担を軽減します。O脚やX脚など、足のアライメントの偏りが膝の痛みに影響している場合、インソールで足元からバランスを調整することで、膝への負担が軽減されることがあります。また、歩行時の衝撃吸収性を高める効果も期待できます。
  • 選び方のポイント
    ご自身の足の形や、抱えている膝の痛みの原因に合わせたインソールを選ぶことが大切です。市販品も多数ありますが、足の状態は人それぞれ異なるため、専門家のアドバイスを受けて、ご自身の足に合ったものを選ぶことをおすすめします。

4.4 食事と栄養で関節をサポート

日々の食事も、膝の健康を維持し、痛みを予防する上で重要な要素です。関節の構成成分となる栄養素や、炎症を抑える働きのある栄養素を積極的に摂ることで、体の内側から膝をサポートできます。

主な栄養素 期待される効果 多く含まれる食品例
タンパク質 筋肉や軟骨、骨の材料となり、関節の健康維持に不可欠です。 肉類(鶏むね肉、ささみ)、魚介類(サケ、マグロ)、卵、大豆製品(豆腐、納豆)、乳製品
カルシウム、ビタミンD 骨を丈夫にし、骨密度の維持に役立ちます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。 牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚、緑黄色野菜(カルシウム)。キノコ類、魚介類(ビタミンD)。
ビタミンC コラーゲンの生成を助け、軟骨や骨の健康維持に貢献します。 柑橘類、イチゴ、キウイ、ブロッコリー、パプリカ
オメガ3脂肪酸 体内の炎症を抑える働きがあり、関節の痛みの軽減に役立つとされています。 サバ、イワシ、サンマなどの青魚、亜麻仁油、えごま油
コラーゲン、ヒアルロン酸 軟骨の主要な構成成分であり、関節の滑らかな動きをサポートします。 鶏の手羽先、魚の皮、フカヒレ、豚足(コラーゲン)。鶏肉の皮、魚の目玉(ヒアルロン酸)。

これらの栄養素をバランス良く摂取することが大切ですが、特定の栄養素に偏るのではなく、様々な食材を組み合わせたバランスの取れた食生活を心がけましょう。また、肥満は膝に大きな負担をかけるため、適正体重を維持することも膝の痛みの予防には欠かせません。

5. 高齢者の膝の痛み 整骨院に相談するメリット

高齢者の膝の痛みは、日常生活に大きな影響を及ぼし、外出を億劫にさせたり、好きなことを諦めたりすることにもつながりかねません。そのような膝の痛みに対して、整骨院は専門的な視点から原因を探り、お客様一人ひとりに合わせたアプローチで痛みの緩和と改善を目指します。ここでは、整骨院に相談することで得られる具体的なメリットについて詳しく解説いたします。

5.1 専門家による適切な評価とオーダーメイド施術

整骨院では、膝の痛みで悩む高齢者の方々に対して、まず丁寧なカウンセリングと体の状態の評価を行います。いつから、どのような状況で痛みが出ているのか、どのような動きで痛みが増すのかなど、詳細な情報をお伺いし、膝関節の状態や周囲の筋肉のバランス、姿勢などを細かく確認します。

この評価に基づいて、お客様の膝の痛みの根本原因がどこにあるのかを見極め、一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドの施術計画を立てます。手技療法で筋肉の緊張を和らげたり、関節の動きを整えたりするほか、物理療法を用いて痛みを緩和することもあります。また、ご自宅でできる簡単な運動療法やストレッチの指導も行い、痛みの再発予防にも力を入れています。

私たちは、単に痛い部分だけを見るのではなく、体全体のバランスを考慮した施術を心がけています。これにより、痛みの緩和だけでなく、膝の機能改善や日常生活の質の向上を目指せる点が、整骨院の大きなメリットと言えるでしょう。

5.2 専門機関への相談について

整骨院では、膝の痛みに対して手技療法や運動療法などを通じて、その改善を目指します。しかし、症状によっては、より詳細な検査や専門的な治療が必要となる場合もございます。例えば、骨折の疑いや、内科的な疾患が原因で膝の痛みが現れている可能性などです。

そのような際には、整骨院の専門分野ではないと判断し、お客様ご自身で専門の医療機関を受診されることをお勧めすることがあります。私たちは、お客様の健康を第一に考え、適切な判断とアドバイスをさせていただきますので、ご安心ください。

6. まとめ

高齢者の膝の痛みは、変形性膝関節症による軟骨のすり減りや半月板損傷、加齢に伴う筋力低下などが主な原因です。これらの痛みは日常生活に大きな影響を与えかねません。当院では、専門的な評価に基づき、手技療法や物理療法で痛みを和らげ、運動療法や生活習慣指導で根本改善を目指します。自宅でのケアも重要ですが、自己判断は避け、専門家である整骨院にご相談いただくことで、より適切な対策が見つかります。何かお困りごとがありましたら、ぜひ当院へお問い合わせください。

新飯塚中央整骨院